お墓の前で、こんな話し(2)

前回、「故人のいる世界はTVも新聞もない世界」と書きました。
本当のところはわかりませんが、亡くなって心安らかな場所で眠ってる方は、俗世のアレヤコレヤからは離れるのでは、ないか? という勝手な想像です。
お坊さまに聞いたら、違う答えがあるかも知れません。
さて、私ごとですが先日映画を見てきました。

アメリカ・ハリウッドで撮影された日本生まれの怪獣が出てくる映画です。
子どもの頃から、公開されるごとに見てきたシリーズですから、恥ずかしながら未だに見続けております。

ふと、考えました。

僕がここで命ついえてお墓の中に入ったとしたら
もう次の怪獣映画は見られないんだなー、っと。

怪獣映画だけではありません。来年『男はつらいよ』国民的人気シリーズが帰ってきます。

映画だけではありません。来年は56年ぶりの東京オリンピック!その後は55年ぶりの大阪万博が控えています。

年をまたいだ話をしなくても、野球好き、サッカー好きの方は、毎日の試合結果や優勝の行方が関心事でしょう。

人は誰でも、永遠の命を持つこができません。いつかは必ず生の幕を引く日が来る。

見続けた映画、楽しみなイベント、ご贔屓の活躍、ずっと永遠に見続けることはかないません。

悲しい、寂しい、つまらない
まだ来ぬ時間に未練を感じたりします。

でも、有史以来、人間の歴史は、舞台を次の登場人物に譲って去っていくことの繰り返し、娯楽も文化もスポーツも、そうして絶えること無く続いていく。

自分が関わった時代の事柄を愛し、次の世代に記録を残し、繋げていく。
お墓参りにいらっしゃる皆さん、ご家族のお顔とお話だけでなく、墓前で手を合わせる時に、故人が見られなかった新作、故人の好きだったチームの戦績、報告してあげてください。

そのときだけ、安穏の世界から、こっそり笑顔が返ってくるかも知れませんよ。

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